40代

会社員→牛乳配達と農業・季節の仕事

伴 高志さん

2008年移住

求められる役割とやりたいことのバランスが重要。

移住前のお仕事について教えてください。

仕事が人生の中心

横浜にある企業で会社員をしていました。
あくせく働いて、休みの日は“多少”遊べる。そんな仕事中心の生活が嫌でした。

伴 高志さん
ご自宅でインタビューに応える伴さん

現在のお仕事について教えてください。

人との繋がりを大切に。

牛乳配達や椎茸生産、パンダの餌にする竹の調達、農業などをしています。
自分は田んぼを始めるまでは、季節のアルバイトで繋げながら生活していました。中にはハードな力仕事もあるので、そういう仕事もできないと難しいかもしれません。今は自宅を牛乳配達の仕事場にしているんですが、その傍ら椎茸栽培の仕事をお手伝いしています。その他週に一回ですが、上野動物園のパンダの餌にする竹を調達する仕事もしているんです。

お米の収穫をする伴 高志さん
お米の収穫

移住のキッカケについてお聞かせください。

自然とともに生きる暮らし。

何年も海外を旅していて、日本に戻ってきたときに何かこれまでと違ったことがしたいと思って、自然と向き合う仕事や生活がしたいと思うようになりました。

パンダの餌を調達する伴 高志さん
パンダの餌を調達

移住にあたり問題はありましたか?

空き家はあるのに。

松崎に限った話ではありませんが、空き家はいっぱいあるけれどもなかなか借りられる物件が多くないところですかね。
都会から来る人は家に対する期待があります。都会より家賃は安く、一軒家を求めてくる人も多いのですが、実際はそううまく見つからないことも多いです。
自分はアンテナをいっぱい張って、仕事や仲間などの繋がりができた人たちから家の情報を集めました。定期的に現地で情報収集することも大事ですね。

移住にあたり重視した点は?

松崎には受け入れてくれる土壌がある。

自分のライフスタイルに合った環境をイメージできるかが重要で、ここが気に入った、こういうことをしてみたい、と思える場所かどうか、フィーリングが判断材料でした。もう一つは、そういう価値観を理解してくれる人たちがいるかどうか。人はすごく大事です。松崎はそういう部分ではオープンだと感じるので、自分に合っていると思います。

伴 高志さん
ご自宅でインタビューに応える伴さん

松崎を選んだ理由をお聞かせください。

小さな範囲に多様な自然が広がる。

自然と向き合う仕事や生活がしたいと思うようになってから農業ができる場所を探すようになったんですが、農業は未経験だったので、はじめはちゃんとした農家で学ぼうと最初は縁もゆかりもない和歌山県に行きました。ですが、思ってた環境と違ったり、一年中作物を作ったりして無理をした結果体を壊してしまい、専業で農業をするのは難しいのではないかと考えました。そこで、旅行をしていた時の縁で眠っていた古道を切り開いてマウンテンバイクツアーをしている方がいたので、その方に誘われて松崎へ来ました。
土地柄によって農業のスタイルも変わるので、小さいけど多品種を育てたり、有機栽培や無農薬といった方向から少しずつやっていくやり方もあるんだなと気づいたこともあり、縁もある場所ということで最終的に松崎を選びました。農業をやるうえでは大変な部分もありますが、海山川がある豊かな土地柄で、小さな範囲でかなり多様な自然が揃っているので、これは魅力だと感じています。

移住してから気づいた点はありますか?

複業が忙しく、意外とのびのび生活できていない

田舎に移住してもそんなに稼げないだろうけどのびのびと暮らしたいと思っていましたが、意外とのびのびと生活できていませんね(笑)。
あとは、思っていたより地域が自分を受け入れてくれることですかね。

柑橘の収穫 柑橘の収穫

移住前後で心境の変化はありましたか?

地域における自分の役割とやりたいことのバランス

移住する前はとにかくどのくらい自分の好きなようにやれるんだろうと考えていて、そういう可能性が見えていないのでわくわくしていました。移住して自分の住んでいる地域の中に入って行って自分の立ち位置や役割が見えてくると、自分に頼られる部分と期待されない部分も分かってくるので、自分もやりたいことのバランスをとって自分の生活のリズムがとれるようになりました。移住して3年間くらいはそういう変化はありましたね。

シイタケの菌打ちをする伴 高志さん
シイタケの菌打ち

移住して困ったことはありましたか?

地域を支える働き世代が減ってきている。

移住した当時は今より飲食店や遊ぶところがありましたが、徐々にそういったお店が減っていることが残念ですね。

今後どんな暮らしをしたいと考えていますか?

もう少し心に余裕を。

一年のサイクルはほぼ決まっているので、自分の仕事と生活を管理して効率よくやっていく(農業だったらいいものをつくる)ことや、余裕ができたら遊びに出かけたりしたいですね。結構途切れなく次のことが出てくるので、そこに余裕を持ちながらどうやったら効率良くできるのか、そういうところをもっと整理してコントロールできたらいいなと思います。今の仕事の余裕ができた時に、農業やろうって閃いたときも気持ちの余裕がないと新しい作物を作ってみようと思わないんですよね。なのでやっぱり余裕を持つようにしたいです。

伴 高志さん
ご自宅でインタビューに応える伴さん

移住をご検討の方へ一言お願いします。

そこに住む自分をイメージできるか。

自分に合っているというフィーリングを感じることが第一ではないかと思います。そして環境や人。
自分のやりたいことが分かっていると尚更いいと思います。

伴 高志

2008年に移住

伴 高志 (牛乳配達+農業+季節の仕事など)

松崎には自然豊かで穏やかな暮らしがあります。

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