50代

自然薯農家とホテル勤務

田口宏樹さん・ジェシカさん

宏樹さん1995年Uターン/ジェシカさん2017年移住

子どもの頃に父と山で採った自然薯の味は忘れられない

この記事は上記のインタビュー動画を元に作成されました。口語文のため一部に読みにくい表現が含まれています。

Q.1 農業を始めたきっかけは?

幼少期に見ていた農業と向き合う親の姿

宏樹さん:私の家が専業農家で、椎茸とか桜葉を作っていました。子どもの頃から親が農業やっているのを見ていたので、収穫の時の喜びとか、天候不順で作物ができない時の厳しさとか、そういうのを間近で見ていたのですけれど、自分もそこでやってみたいという気持ちになったので。親とは違うものを、イチからやってみようと思って始めました。

インタビューに答える田口さんご夫婦

Q.2 農業に自然薯を選んだ理由を教えてください。

子どもの頃に父と山で採った自然薯の味が忘れられない。

宏樹さん:子どもの時父に連れられて、山に自然薯掘りに行っていて、その時食べた自然薯の味っていうのが忘れられなくて、自分でも子どもの時に食べたような自然薯ができないかなと思って「作りたい」という気持ちに駆られて、自然薯栽培を始めました。

田口さんご夫婦

Q.3 自然薯栽培の技術はどこで学びましたか?

町にある自然薯研究会のフォローが手厚くて安心

宏樹さん:松崎町に会員40名位の自然薯研究会があって、栽培指導や種芋の手配等のフォローをやってくれる会で、そこで基本的な作り方を学んで始めました。最初のやり方やアフターフォローと色々手厚いので初めて自然薯栽培をやる方でもできると思います。

Q.4 どんなこだわりを持って農業と向き合っていますか?

粘りと香り、そして風味を意識してこだわる

宏樹さん:地元の色々な産物を使って、より美味しいものができないかと考えて、今メインに使っているのは西伊豆の鰹節を土の中に入れて作っています。粘りと香りと風味を山のもの(天然物)に近づけるように、こだわりを持ってやっています。

Q.5 農業の他に何かお仕事をしていますか?

農閑期はホテルの仕事がメイン

宏樹さん:夏は農業の手があくので、ホテルで仕事をしています。ホテルでは夏のプールの監視員をしています。

Q.6 暮らしの中で大事にされていることがあれば教えてください。

焦らずマイペースに暮らす

宏樹さん:自分の中で焦らずに、自分のペースでマイペースに暮らしていく、ということを大事にしています。

インタビューに応える宏樹さん

Q.7 Uターン前後で心身の変化があれば教えてください。

人の温かさを改めて感じた

宏樹さん:都会の希薄な人間関係の中から地元に戻って、人の温かさというものを松崎に戻って来て、改めて感じました。

Q.8 松崎の魅力を3つ教えてください。

人と気候も暖かくそして海・山の幸

宏樹さん:人がとても温かいということ、気候も温暖で食べるものも、海のものでも山のものでもとても美味しいです。その3点だと思います。

釣りをする宏樹さんとジェシカさん(宏樹さん提供)

Q.9 これから移住をして農業を志す方へメッセージをお願いします。

新しいことを始めやすい

宏樹さん:松崎町は農業が盛んな地域で、米や野菜や柑橘・桜葉・わさび・自然薯など色々なものを多くの方が栽培をしています。そういった中でも、新しい試みでレモングラスを始める方がいたりパパイヤとか作る方もいて、この松崎で移住して農業を始める方には、既存の作物だけではなく、新しい作物を自分の中で色々考えて取り組むにはすごい良い場所かなと思います。

自然薯畑(宏樹さん提供)

Q.10 ご出身を教えてください。

いつも暑くて大都会だった

ジェシカさん:出身はシンガポールで、都市部に住んでいました。

Q.11 移住先に日本を選んだ理由を教えてください。

アメリカと日本で悩んでいた。

ジェシカさん:アメリカに行くか、日本に行くかを迷っていて移住後もゴルフの大会に出たかったので悩んでいました。私が日本を選んだ理由は、日本の友達と繋がりがあったからです。友達や知り合いのプロゴルファーが日本にいて、繋がりがあったので日本来ました。

Q.12 移住前はどんなお仕事をされていましたか?

30代からゴルフをはじめてプロになった

ジェシカさん:シンガポールではラーメン屋に勤めていてラーメン屋の社長がゴルフ好きだったので、私がゴルフを始めるきっかけになりました。

プロゴルファー時代のジェシカさん(ジェシカさん提供)

Q.13 現在農業の他にどんなお仕事をされていますか?

ホテル従業員向けに食事を作る

ジェシカさん:ホテルで従業員食堂の料理を作っています。

自然薯を収穫中のジェシカさん

Q.14 移住するにあたって重視したことがあれば教えてください。

人間関係の築きやすさ

ジェシカさん:人間関係を築きやすく、みんなと仲良く出来るような場所を選びました。

Q.15 暮らしの中で大事にしていることを教えてください。

みんな仲良く暮らす

ジェシカさん:遥々日本へお嫁に来たので、家族で仲良く暮らしていきたいです。家族だけではなく、近所の方やみんなと仲良く暮らしたいです。

Q.16 移住前後で感じた心身の変化があれば教えてください。

暑い国から来たので寒さ、そして花粉

ジェシカさん:修善寺カントリーで2年間働いていた時に「日本の冬をどうやって乗りきろう」と悩んでました。シンガポール(年間平均気温30℃)に比べてとても寒いので・・・・あと花粉ですね(笑)「もうやばい」と思って(笑)都会から田舎に移住する不安はなかったのですが、やっぱり寒さと特に花粉が・・・(笑)都会で育ちましたが、自然が好きなので田舎が大好きです。特に川の流れとか、せせらぎが好きなので、松崎町は平和でいい町だと思いました。

Q.17 松崎町で何か困っていることがあれば教えてください。

とにかく寒さと花粉

ジェシカさん:今のところは困ったことないです。さっきの話ではないけれど、とにかく寒さと花粉(笑)本当に「やばい」と思った(笑)でも松崎町にはそれ以上の魅力があると思いました。

Q.18 松崎の魅力を3つ教えてください。

結婚して始めた釣り。冬のメジナ釣りは最高

ジェシカさん:家の横に川があること、綺麗な海があって、海でメジナが釣れること、釣りは結婚してから始めました。あとは人が温かいです。近所の人たちも、町で会う人たちもみんな温かいです。

ジェシカさん・宏樹さん・メジナ(宏樹さん提供)

Q.19 これから移住をして農業を志す方へメッセージをお願いします。

自分で育てて収穫する喜び

ジェシカさん:今まで農業の経験がなく、松崎町での農業が初めてでした。自然薯や椎茸とか、自分で作った野菜の方が美味しいなと思って外で買うより自分で農業を始めて自分で好きなものを作って、食べられるのでお勧めです。

自然薯を収穫中のジェシカさん

Q.20 休日は何をして過ごしていますか?

磯釣りと温泉巡り

宏樹さん:1週間の間で2、3回は地元の日帰り温泉に行っています。
聞き手:夫婦で温泉へ?
宏樹さん:そうですね。一緒に行く時が多いです。
宏樹さん:夫婦で磯釣りが好きなので、
ジェシカさん:冬場はね。
宏樹さん:冬場はメジナを釣りに行っています。

Q.21 おすすめの温泉があれば教えてください。

山の奥にある野天風呂の湯が農作業の疲れを吹き飛ばす

ジェシカさん:山の家だね。
宏樹さん:松崎の大澤というちょっと山の奥の方にある所で、露天風呂というより野天風呂で
宏樹さん:お風呂も外で、洗い場も外で鳥の声から川のせせらぎの音まで聞こえるすごい癒しの空間ですね。源泉かけ流しなので温泉に入った後、ポカポカして最高に気持ちがいいです。農業の後の疲れを、一気に吹き飛ばしてくれるぐらいすごくいいお湯です。

野天風呂 山の家(鈴木さよこさん提供)
野天風呂 山の家(鈴木さよこさん提供)
野天風呂 山の家(鈴木さよこさん提供)

Q.22 移住を検討されている方に一言お願いします。

地域の一員であるという気持ちが大切

宏樹さん:田舎は人との付き合いや関わり方を、とても大事にしているので、自分から進んで色々な地域活動に参加をしていけば地域の方も快く受け入れてくれます。困っている時でも、地域の方が助けてくれますし、自分がこの地域の一員だっていう気持ちで移住することがとても大切かなと思います。

ジェシカさん:日本の各地に行ったことがありますが、東京・名古屋・茨城・横浜とか。その中でも松崎町がとても住みやすい所だと感じました。のんびりできます。

最後に、人生で大切にされている指針のようなものがあれば教えてください。

やる気があれば始める年齢は関係ない

ジェシカさん:友達をいっぱい作って仲良くなりたいです。

宏樹さん:“Never to late”直訳すると“決して遅くはない”私が45歳から農業を始めて、そこから約8年経っていますが、自分のやる気さえあれば何歳になっても決して遅くはないという気持ちでやっています。

田口宏樹さん・ジェシカさん

2017年に移住

田口宏樹さん・ジェシカさん (自然薯農家 + ホテル勤務)

宏樹さんは1995年、ジェシカさんは2017年に松崎町へ移住。

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